グルテン(小麦)は危険?!グルテンフリーで腸活をすべき4つの理由

グルテンフリーのすすめ

グルテンフリーという言葉はあまり身近な言葉ではありません。ですが、欧米でプロテニス選手のジョコビッチやハリウッド女優のジェシカ・アルバをはじめとした著名人が取り入れて話題になっています。そもそもグルテンとは、ライ麦や小麦、大麦などの穀物に含まれているタンパク質の混合物です。私たちが普段当たり前のように食べているうどん・パスタ・ピザ・ラーメン・マフィンなどにはグルテンがたっぷり含まれています。多くの炭水化物のモチモチっとした食感や、トロっとした口当たりはグルテンの特徴です。

実は、私たちの多くが「グルテン過敏症(グルテンアレルギー)」であることをご知でしょうか。多くの方の好物であろうグルテンは、実は私たちの体には合わない物質なのです。そして、多くの人が既に「グルテン過敏症」に陥っています。そのため、グルテンを含んだ食事やグルテンの摂取量が多いと、さまざまな体調不良をもたらし、結果として美容に大きな悪影響を与えます。

グルテンがもたらすグルテン過敏症・グルテンアレルギーとは?

グルテン過敏症

グルテン過敏症は、「グルテン不耐性(ふたいせい)」とも呼ばれます。グルテン過敏症の人は、グルテンの消化・分解能に問題があります。

そのため、グルテンを含む食べ物等を摂取したときに腸の中でグルテンが溜まり、さまざまな不調をきたします。便秘、下痢、腹痛といった消化器症状から、頭痛やめまい、集中力の低下、震え、疲労感、手足の冷えや痛み、肌荒れといった全身症状に至るまでさまざまな異変をもたらします。

これらの症状はグルテンを摂取後、「一定時間が経ってからあらわれること」「よくみられる体調不良で重症な症状ではない」ことから多くの人がグルテン過敏症であることに気づかないのです。自分がグルテン過敏症かどうかを判断するには、1~2週間グルテンフリーの生活を送ってください。そしてその後、上記のような体調不良の症状が消えたらあなたはグルテン過敏症です。

グルテンアレルギー

グルテンアレルギーはグルテン過敏症よりも重症です。グルテンを摂取することで免疫反応が働き、グルテンを「異物」として認識し攻撃を始めます。グルテンを含んだ食事を摂取するとすぐに体が反応し、蕁麻疹やかゆみ、喘息といったアレルギー症状を引き起こします。そのためグルテンアレルギーの人は比較的早い段階で気づきます。

ここで、「グルテンが含まれる穀物は大昔から人間が長年摂取してきた食べ物なのにどうして多くの人がグルテン過敏症アレルギーになるのか」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

答えは簡単です。現在の穀物は食品産業の進歩により大きく改良されて、含まれるグルテンの量が全く違うからです。数十年前の穀物と比較しても、現代の穀物に含まれるグルテンの量はなんと40倍も違うといわれています。

つまり、大昔の人が口にしてきた穀物と現在の人が食べている穀物は全く別物なのです。

なぜグルテンを避けるべきなのか

グルテンアレルギーの人はグルテンを完全にカットしたグルテンフリーの生活を送る必要があります。しかしグルテン過敏症やグルテンアレルギーを持っていなくてもグルテンは極力避けるあるいは減らすべきです。その理由は4つあります。

1.グルテンは「炎症」を引き起こす

腸を傷つける

グルテンは、小腸の壁の結合組織を壊してしまう作用をもっています。つまりグルテンを摂取することで腸壁を傷つけて、重症化すると穴があく場合もあるのです。また、グルテンは腸内フローラに影響を与えることも忘れてはいけません。グルテンは腸内で悪玉菌のエサとなります。悪玉菌が増えると善玉菌が減り、腸内環境は悪化してしまいます。

従ってグルテンフリーあるいはグルテンの摂取量を減らすことは善玉菌を増やし腸活につながるということです。

脳に炎症をもたらす

グルテンは腸だけではなく、脳にも炎症をもたらすといわれています。多くの変性疾患のきっかけとなるのは「炎症」です。認知症やうつ病、統合失調症、てんかん、パーキンソン病といった脳疾患も、元は炎症から始まっています。例えば、脳疾患の患者がグルテンフリーの生活にかえただけで症状が改善されたというデータが世界中で報告されています。

つまり、グルテンフリーあるいはグルテンの摂取量を抑えた食生活は脳疾患含めた多くの変性疾患の予防につながることが期待できます。

2.グルテンはアレルギー物質

グルテンはアレルギー物質です。つまり花粉症と同じように、人によってある一定摂取レベルを超えることでグルテンアレルギーになる可能性があります。一度体がグルテンを「異物」として認識してしまうようになると、そこから生じる免疫異常反応を抑えることはできません。

グルテンアレルギーにならないようにするためにも極力グルテンの摂取量を減らすべきなのです。

3.グルテンは麻薬と同じ!依存性がある

皆さんはラーメンやパスタ、ドーナッツやケーキを食べたときに何だか幸せな気分になったことはありませんか。そしてしばらく食べていないと無償に食べたくなりませんか。

もしそうであれば、あなたは既にグルテン依存症です。実はグルテンは脳内で麻薬に似た働きを示し、気分の高揚を誘発します。これがクセになるため、グルテンを豊富に含んだ食品は脳を喜ばせ、依存症に陥るのです。

グルテンをたっぷり含ませることで人々はやみつきになってくれます。これは食品メーカーにとっては非常にありがたいことです。このような背景から前述した穀物の品種改良が進み、グルテンの量が昔とは全く異なることも納得できるのではないでしょうか。

4.グルテンは体を老化させる

グルテンを含んだ小麦のパンは、チョコレートよりもグラニュー糖よりも血糖値を急上昇させる働きがあります。急激な血糖値の上昇は、体内に炎症をもたらしたり、血管を傷つけたり、糖化物質という老化を進める物質を生成させたりします。

糖化物質は肌の老化から血液、骨、組織に至るまで全身を老化させる原因をつくります。従ってアンチエイジングのためにもグルテンは控えるべきです。

グルテンフリーあるいはグルテンを避けた食生活をおくるには?

それでは、グルテンフリーやグルテンの摂取を抑えた食生活をおくるにはどのようにしたらよいのでしょうか。

世の中のほとんどの食品に、グルテンが含まれているといっても過言ではありません。ハンバーグ(パン粉)やカレールーなどの主食に限らず、クッキーやスナック菓子、カスタードクリーム、飲み物のビールに至るまでグルテンは広く使われています。従ってグルテンフリーの食生活にかえることは非常に大変です。

しかし幸い日本食はグルテンの配合が少ないため、食事を和食中心に変えればグルテンを避けることは可能です。私たち日本人にとって最も身近なグルテンフリー食は「お米」です。

お菓子もお米を使った和菓子や米粉をつかったパンケーキやクッキーを食べれば問題ありません。また最近ではグルテンフリーのパスタやパンも販売されています。しかしグルテンアレルギーでもない人が、グルテンフリーの食生活を続けるのは、コストがかかる上、ストレスにもつながり、継続が難しいかもしれません。

そこで、グルテンを抑えたグルテンカットの食生活に挑戦してみましょう。パスタやパンを食べたいという方はグルテンの含有量の低い、「全粒粉(ぜんりゅうふん)」を使用したパスタ、パンを選ぶようにしましょう。

全粒粉とは小麦をそのまま粉状にしたものです。加工過程が少ないためグルテンの量が少なく、ビタミン類やミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。カロリーも抑えられるためダイエットにも最適です。

また、グルテンを摂取するのであれば、その影響をなるべく受けないようにする食べ方を意識することも大切です。例えば、食前に消化酵素を豊富に含んだフルーツを食べて少しでもグルテンの消化を進めたり、野菜などの食物繊維を先に摂って、グルテンによる急激な血糖値を抑えたりするようにしましょう。

さいごに

キレやすい子どもや集中力のない子どもが増えているのも、食事の欧米化によりグルテンの摂取量が増えていることが考えられます。

長年あなたが悩まされてきた原因不明の体調不良も、グルテンフリーの生活あるいはグルテンの摂取量を極力控えることで改善されるかもしれません。たとえグルテンアレルギーやグルテン過敏症ではなくても、さまざまな疾患の原因となりうるグルテンをこれまでの様に脳が要求するまま食べることは健康上よくありません。

グルテンを避けた食生活は腸活にもつながります。ぜひ、グルテンフリーあるいはグルテンカットの食生活を始めてみてください。

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